いつからだろう、コーヒーを飲んでも眠くなってしまうようになったのは。
この前、喫茶店に行ってコーヒーの話になった。
「コーヒーを飲むと眠れなくなるので夕方以降は飲めないんですよね」
「そうなんですね、じゃあ例えば朝起きて眠気覚ましにコーヒーを飲んだらシャキッとしますか?」
「はい、眠れない特性を活かして試験前とかは夜に飲んだりしてました」
そんな会話をしながらここ数年を振り返ってみると、コーヒーを飲んでも眠くなることに気が付いた。
もしかしたら私は「コーヒーによって眠気を覚ます効果が得られるキャパシティ」を超えてしまったのかもしれない、そうあの日に...
それは遡ること7年前。
当時海外留学をしていた私はルームシェアをしていた。同居人は毎朝コーヒーを飲んでいた。それを隣で見ていた私もいつの間にかコーヒーを飲むことが習慣になった。郷に入っては郷に従えとはこのこと?なんて思っていた。
初めの方は毎朝飲むと目がパチっと開き、集中力スイッチがONになる感覚があった。その感覚が心地よくて、朝に限らず昼食の後や夕方にも飲むことが増えた。たぶん1日3杯くらい飲んでいたと思う。初めは強い効き目をはなっていたカフェインだったのだが、日を追うごとにその威力は徐々に右肩下がりになっていた。
そしてある日、コーヒーを飲むと胃の調子が悪くなるのが分かった。もしかするとコーヒーが体質に合わなくなったのかもしれない。
その日を境にコーヒーを飲みすぎると、少し胃もたれみたいな感覚があり、シャキッともパッチリともしなくなった。それどころか眠くなることさえある。
コーヒーで目覚める手段を失った私は今、眠くなってはいけない時の対応策に講じている。
飲み物がダメなら、スティックのりを嗅いでみるのはどうか?あの青くて塗ると透明になるアレ。高校の頃、お昼ごはん後の倫理の授業は必ず眠くなるので、よく嗅いでは必死に目を覚まそうとしていたことを思い出した。
はたまた、触覚に訴えかけるのはどうか。最近ロフトでよく見かける、動物モチーフのムニムニマスコットが気になっている。かわいいし癒されるけれど、かえって安心して眠くなったりしないかなと少し心配もある。
あと、激辛のミンティアもいいかもしれない。青色じゃなくて黒いパッケージのもの。1粒食べるだけで口内がまるで波の出るプールみたいにビッグウェーブが生まれるあの感覚。息を吸うだけでも爽快、吐いても爽快。さすがASAHI様。
きっとこれだけ対策すればコーヒーなしでも乗り切れるかもしれない。
とはいえコーヒーのことは大好きなので、食後に飲む習慣はこれからも続けたいし、お休みの日には美味しいコーヒーのお店に足を運びたい。でも胃の受け入れ体勢が(もはや耐性が)整っていないので、多くても1日2杯までにとどめ、美味しくいただきたい。
こんなことを考えていたら、携帯電話の画面に「このアドレスは無効です」のポップが表示された。前の職場のメールアドレスだった。
「この体にカフェインは無効です」
私の身体がもし携帯電話だとしたら、こんな文章が注釈としてつけられるかもしれない。
カフェインで目覚める威力はもう無効になったかもしれないけれど、これからもコーヒーを愛し続け、飲み続け、時にはちょっといい豆をコーヒーミルで挽いて、そんなふうに暮らしていきたい。
これからもこんな感じでゆるく言語化の練習をしていきたいです。